和田続投の是非(ヤフースポーツ) ■2点をいかに守るか 日本は宿敵・韓国に1次リーグ2敗目となる痛い逆転負けを喫した。敗戦のひとつの要因に挙げられるのが、先発・和田毅が7回に李大浩に同点2ランを浴びた場面。星野監督が「いかに後ろにつなぐかを一番考える」と常々語っていた継投のタイミングが黒星に結びついてしまった。 和田は6回、李宅根を空振り三振、鄭根宇を空振り三振、李承ヨプを見逃し三振と3者連続三振に打ち取った。特に李承ヨプを三振に仕留めた内角への141キロのストレートはまだまだ馬力を感じさせた。その裏の攻撃で、新井貴浩の先制2ランが飛び出した。勝利まで残り3イニング。2点をいかに守り切るか。ブルペンには藤川球児、岩瀬仁紀、上原浩治らトリプルストッパーをはじめ、川上憲伸、田中将大が控える。続投か、中継ぎ投入か――。 ■球数に余裕のあった和田の続投 国際大会は延長無制限の上、北京五輪では延長11回から無死一、二塁から始まるタイブレーク制が導入された。さらに、投手を10人しかベンチ入りさせていない日本代表にとって、1次リーグ初戦から決勝までの11日間に9試合をこなす厳しいスケジュール。上記のことを考えると、先発の球数に余裕があり、疲れが見えないのなら、投手陣の負担を軽くするためにも先発を引っ張りたいところ。 「その前のイニングを結構完ぺきに抑え、もう1回はしっかり投げ切ってくれるだろうと思っていた」(大野豊投手コーチ)とベンチの期待を受けて、6イニングを投げて球数が81球とまだ余裕があった和田が7回のマウンドに上がったのはうなずける。 誤算だったのは、先頭の金東柱に初の四球を与えてしまったこと。ここで再び続投か、交代かの選択を迫られることになる。ブルペンでは川上の準備は整っている。続いて打席に入る李大浩はパワーはあるが、変化球にもろさがある。そして一走の金東柱は足が遅い。ボールを最後まで隠す和田独特のフォームに、ここまでタイミングがあった韓国の打者はほとんどいなかった。和田続投で、空振り三振か、もしくは併殺打。ベンチの描いた計算だったに違いない。大野投手コーチはマウンドに足を運んで、和田を激励する。 ■思い切りを奪った国際試合のルール この続投がベンチの狙いとは真逆の、それも一番最悪の結果を生んでしまった。大野投手コーチは「先頭打者を出してしまい、代えてもと思ったんですけど……彼にそのイニングを託したという状況の中で……」と苦しい胸のうちを吐露。星野仙一監督は「和田が四球を与えた場面で憲伸にスイッチすれば良かった。あれは自分のさい配ミス」と反省した。 悔やまれるのは李大浩を迎える場面での継投の遅れ。結果論になってしまうが、バットに当てることの難しいストレートとフォークを持つ藤川球児で空振り三振を狙っても良かったのではないか。日本のプロ野球にはない国際試合ならではのルールが日本ベンチから思い切りを奪ってしまったように思う。ただ、決勝トーナメント進出に向けて、1次リーグ2敗は想定内のこと。カナダ、中国、米国の残り3戦を全勝と選手にはより強いプレッシャーのかかる状況とはなったが、星野ジャパンの目標はあくまでも金メダル。この敗戦をいかに今後の糧にできるか、注目したい。
  (新井 先制2ランも空砲…3安打も実らず)
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