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アップル、iPhoneに有機EL 韓国LG増産投資 3年後
 米アップルがスマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」の表示装置として有機ELパネルを採用する。部品メーカーなど複数の取引先に伝えた。従来の液晶パネルに加え、鮮明な画像と省電力が特長の有機ELを搭載する製品を3年後に発売する計画。供給元の1社となる韓国LGディスプレーは増産投資に乗り出す。スマホの技術をけん引するアップルが有機ELを採用することでパネル産業の世界市場は勢力図が変化しそうだ。



 携帯電話は1990年代に普及した当初から表示装置として液晶が採用された。2010年に韓国サムスン電子が発売したスマホ「ギャラクシー」に有機ELを採用したものの、iPhoneは07年の登場以降、一貫して液晶を搭載している。

 有機ELパネルは液晶に比べて鮮明な色が表示できるほか省電力性能に優れる。画面に丸みを持たせるなど自由な端末デザインも可能になる。アップルは数年前から有機ELの画質やコストの研究を進め、液晶に比べたメリットが今後、多くなるとの判断に傾いた。

 18年発売予定のiPhoneで有機ELパネル搭載の新モデルを売り出す方針。iPhoneは世界出荷が年間2億台を超え、全量に搭載するパネルを確保するのは難しい。派生ブランドを用意するなどして一部のiPhoneで有機ELを採用し、液晶を搭載した製品と並行して販売する案が有力だ。

 有機ELは発光量や省電力の性能が経年劣化しやすいという技術的な課題を抱える。アップルはパネルメーカーやパネル製造装置メーカーと技術面の協議を始めている。今後1年程度で弱点を改善し、安定的に供給を受けられるかを見極める。

 アップルの通達を受け、LGディスプレーは韓国北西部の坡州(パジュ)にある主力工場に日本円換算で数千億円を投じて有機ELパネルの大規模生産ラインを新設する方針。近く開く取締役会で正式に決める。これとは別に韓国南部の亀尾(グミ)でも1000億円超を投じて小規模ラインの計画を公表済みだ。

 現在、スマホ向けの有機ELパネルを安定的に量産するのは韓国サムスン電子に限られる。LGはテレビ向け有機ELで量産実績がある。韓国2社は生産技術を蓄積しており、アップル向けの多くを供給する公算が大きい。有機ELへの転換が始まれば、経営再建中のシャープ、売上高の3割程度をアップル向けに依存するジャパンディスプレイ両社への影響も避けられない。

 ▼有機ELパネル 画像のもとになる画素に、電圧をかけると自ら発光する有機材料を使う薄型ディスプレー。鮮やかな色彩を再現できるとされる。バックライトが必要な液晶パネルと比べスマートフォン(スマホ)などの薄型・軽量化がしやすくなる。液晶に代わる表示装置としてテレビやスマホに搭載され始めているが技術が成熟しておらず、生産効率の向上が課題になっている。

日経新聞









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