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「オプジーボ」に続け 米メルクが対抗薬を開発 免疫革命、がんは消えるか
人が持つ免疫の力を呼び戻すことでがんを治療する免疫チェックポイント阻害薬市場。小野薬品工業の「オプジーボ」に続き、外国勢が参入準備に入った。筆頭格は米製薬大手メルク。同社が開発を進める「キイトルーダ」は治療の初期段階から効果が認められ、対象患者数も増える見通し。がん患者にとってはまた1つ有力な選択肢が増える。

■年内にも日本に


新薬開発を行っている米メルクの研究所(マサチューセッツ州)

 9月9日、メルクの日本法人であるMSDの社内に、その吉報は届いた。

 内容は「『キイトルーダ』が厚生労働省の審査を通過した」というもの。オンコロジーサイエンスユニット統括部長の嶋本隆司氏は「ようやくここまでこぎ着けた。オプジーボに匹敵する大型新薬の開発成功に身震いした」と振り返る。

 9月9日に届いた「キイトルーダの製造販売の審査通過」は同月28日には正式承認に変わり、今後、薬価決定などの手続きを経て発売に至る見通し。早ければ年内にも日本の医療現場にオプジーボに次ぐ免疫チェックポイント阻害薬が登場する。二隻目の箱舟は米国からやってくる。

 今でこそ、がん治療の最前線に躍り出た免疫薬だが「2011年にキイトルーダが米国で臨床試験を始めた頃は、懐疑的な見方が強く注目されなかった」(嶋本氏)。日本でも臨床試験を始めてはいたが、話題になることはほとんどなかった。

 ところが13年6月の米国臨床腫瘍学会(ASCO)での発表が流れを変える。カリフォルニア大学ロサンゼルス校のアントニー・リーバス教授が「キイトルーダが、悪性黒色腫の患者に高い奏功率を示した」とのデータを発表したのだ。

 奏功率とは薬剤の投与などによりがんの組織が消失、または明らかな縮小が見られた患者の割合のこと。その奏功率が従来型の抗がん剤ではせいぜい5~15%だったが、それがキイトルーダを投与した悪性黒色腫の患者では40%近くにまで上昇したという。

 「いける」――。衝撃的な数字にメルク上層部もこう判断、世界各地で一気に開発を加速させた。臨床試験の受託会社を通じて世界各地の病院にキイトルーダを配布、次々と臨床試験を開始した。

 そして臨床試験開始からたった3年で米国での承認までこぎ着けた。通常、医薬品の承認には臨床試験開始から5~10年かかることを考えれば異例のスピードだ。今では30種類超のがんに対し、350本に上る臨床試験が並行して走っている。

■薬代減る可能性

 もっとも現時点では世界的に見ればオプジーボの方が優勢だ。16年1月~6月の全世界の売上高はオプジーボが15億4400万ドル(約1606億円)なのに対してキイトルーダは5億6300万ドル(約586億円)にとどまる。オプジーボは全世界のがん免疫薬市場の7割以上を押さえてしまっている。

 今後、オプジーボの牙城をキイトルーダがどう切り崩すか。注目されるところだ。

 仮にキイトルーダが日本市場で一定のポジションを確立することに成功すれば、いずれキイトルーダとオプジーボの間での競争が始まる。

 そうなればまず製薬会社が病院への納入を増やそうと卸値を引き下げることは必定。値下げ競争が常態化すると厚生労働省は薬価調査で割安な価格が実勢価格と判断する。2年に1回の薬価算定の際に割安な卸値が反映され、公定薬価の引き下げにつながる。現在、体重60キログラムの人で年間3500万円かかるとされる薬剤費も競争により下がる可能性も出てくる。

 では、そもそもキイトルーダはどんな薬なのか。

 「現時点で、薬の効果や安全性に大きな違いはないといえる」。帝京大学医学部腫瘍内科診療科長の関順彦氏はこう説明する。

 実はキイトルーダとオプジーボは、仕組み自体は大きく変わらない。がん細胞は免疫の攻撃をかわすため、免疫の動きを止めるPD―1というブレーキを踏む。これをブロックして、がんがブレーキを踏めなくする点では、キイトルーダもオプジーボも同じだ。

 違いがあるのは使用法だ。大きく分けて3つポイントがある。(1)オプジーボに比べキイトルーダの方が患者の通院回数が少なくてすむ(2)事前検査が必要のないオプジーボに対しキイトルーダは必要になる見込み(3)単剤で比較した場合、肺がんの治療薬としてオプジーボは最初から使えないのに対して、キイトルーダは効果が認められ使える――だ。



 ▼キイトルーダ
 米製薬大手のメルクが開発した免疫チェックポイント阻害薬。小野薬品工業のオプジーボと同じ「PD―1」という物質に作用し、患者の免疫を活性化してがんを治療する。もともとは米製薬シェリング・プラウが保有していた開発候補物質で同社を買収したメルクがこれを引き継いだ。
 米国ではオプジーボよりも3カ月早く登場、2014年9月に悪性黒色腫(メラノーマ)に対して承認された。その後、非小細胞肺がん、頭頸部がんへと対象を広げ、日本でも患者数が多い乳がんや胃がんなどでも臨床試験を実施、米国と同じように日本市場でも参画のタイミングを計っていた。

■初期段階から投入可能

 まず(1)の「通院回数」だが、キイトルーダとオプジーボでは薬を投与される患者の通院回数が異なる。薬の投与間隔がキイトルーダが3週間に1回なのに対してオプジーボは2週間に1回。キイトルーダの方が患者の負担は軽い。

 (2)の「事前検査」だが、これはキイトルーダ投与の条件になる見通し。悪性黒色腫の場合はキイトルーダもオプジーボも事前検査は必要はないが、非小細胞肺がんは、キイトルーダには事前検査が必要となるもよう。

 事前検査は「PD―L1」が「陽性」か「陰性」かというもの。PD―L1はいわば、がん細胞側の足で、これが免疫細胞のブレーキを踏む。キイトルーダは、このがん細胞の足であるPD―L1の有無を調べ、「足が見えた」ことが確認された患者にだけ薬を投与する形になる。

 特に年内の承認が見込まれる肺がんの「2次治療」、つまり1度他の抗がん剤を試した患者に投与する場合、キイトルーダはPD―L1が検出できた肺がん患者でしか使用できない見込みだ。検査なしで使用できるオプジーボと異なる。

■事前検査、浸透の課題に


米メルクの研究所内では最先端の設備で新薬開発を行っている(ニュージャージー州)

 こうなると、キイトルーダは日本の医療現場では浸透しにくい。PD―L1が「陽性」の肺がん患者は60~70%ほど。30~40%の患者には投与したくても投与できない。

 しかも「陰性」の患者にキイトルーダが100%無効かと言えば、必ずしもそうではない。事前検査により本来、救える患者を振り落とす可能性もある。

 さらに、この検査は患者への負担が大きい。肺に針を刺してがん組織を採取するため「体力のない患者に負担を強いる」(呼吸器外科医)という現場の声は大きい。

 ただ、帝京大学医学部腫瘍内科診療科長の関順彦氏は「患者の治療戦略を立てる上で、本来はがん免疫薬は事前検査をした方がよい」と語る。

 理由は2つある。1つはキイトルーダやオプジーボなど免疫薬を使用して効かなかった患者は単に効かないだけでなく逆にがんが進行しやすい傾向があるからだ。免疫薬を使うと従来型の抗がん剤治療はストップするため、野放しになったがんが増殖してしまうのだ。

 もう1つは、がん免疫薬の使用直後は、これまでがんの治療で効果が高いエース級の薬とされてきた「イレッサ」や「タルセバ」などを使用しにくくなることだ。ふたつの薬はいずれも分子標的薬で、がんを見つけ出して攻撃する薬。免疫薬を使った後にイレッサなど分子標的薬を投与すると間質性肺炎などの副作用を引き起こしやすくなる。

 (3)の投与のタイミングだが、キイトルーダは治療の初期段階から投入できる。肺がんの場合、キイトルーダは抗がん剤治療の初期で投入しても効果があることが臨床試験で正式に確認されている。この点は初期段階で投与しても劇的な変化が見られなかったオプジーボとは決定的に異なる。

 関氏は「PD―L1が『強い陽性』の患者では、1次治療でも従来の抗がん剤に比べてキイトルーダが効くことが明らかになった。効いた患者では長期にわたり他の抗がん剤治療が不要になる可能性が高まる。抗がん剤治療を始める最初の段階(1次治療)でPD―L1検査をして、キイトルーダを使う意味は大きい」と話す。

■肺がん1次治療で明暗

 10月上旬、欧州臨床腫瘍学会がデンマークのコペンハーゲンで開催された。世界中のがん専門医師など2万人以上が集まった。

 会場となった大会議場「ベラセンター」でひときわ盛況だったのは、がん免疫薬のシンポジウムだ。中でも米メルクのがん免疫薬「キイトルーダ」の臨床試験結果には関係者が注目した。非小細胞肺がんの1次治療、つまり抗がん剤治療の最初の段階からキイトルーダを使用、良好な成績だったという内容でその詳細なデータが発表された。

 一方、オプジーボは8月の小野薬品の株価急落の元凶となった、肺がんの1次治療で失敗した臨床試験の詳細を発表した。キイトルーダが成功した条件でオプジーボは失敗。明暗がくっきりと分かれた形だ。

 またキイトルーダを米イーライ・リリーの分子標的薬「アリムタ」、プラチナ製剤と呼ばれる抗がん剤の二剤と併用した場合の奏効率は55%。これはオプジーボが別の免疫チェックポイント阻害薬「ヤーボイ」との併用療法で出した数字に匹敵する結果だった。


[日経産業新聞2016年10月19日付]














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